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受験生必見!大学入学共通テストは思考力の勉強がポイント

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大学入試共通テストに変わって、不安を感じているお子さんや親御さんは多いかと思います。特に2022年の平均は過去最低でした。ここでは予備校の先生から直接伺った内容に人事を生業としている私の目と合わせ、勉強のポイントや心構えをお伝えします。

息子が今度大学受験なんですけど、推薦を受けずに一般受験をするんです。大学入試共通テストの過去問が少なく、どんな勉強をしたら良いのでしょう。

共通テストはセンター試験をベースで作られており、大きくは変わりません。ですので今まで通りの勉強で大丈夫ですが、実際にはプラスαのポイントがあるのでそこが重要になります。

大学入学共通テストとは

大学入学共通テストとは、独立行政法人大学入試センターが行い、大学と協力して実施するテストです。各大学の様々な選抜方法の推進的な役割を担っています。

大学入学共通テストは、大学に入学を志願する者の高等学校段階における基礎的な学習の達成の程度を判定することを主たる目的とするものであり、各大学が、それぞれの判断と創意工夫に基づき適切に用いることにより、大学教育を受けるにふさわしい能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価・判定することに資するものです。

出典:独立行政法人大学入試センターHPより

簡単に言うと、基礎的な学力を判定するテストだということ。この趣旨は、今までのセンター試験と同様です。

問われるポイントが増える

大学入学共通テストでは知識を問う問題に、創意工夫が施されています。

今までのセンター試験では「知識」「技能」を問う問題が主流でしたが、大学入試共通テストでは「知識」「技能」に加え、「思考力」「判断力」「表現力」を問われます。

ひと言でいうと、引っかけ問題が増えると想定されます。ですので、最初の説明文を読むだけである程度の答えがわかるクイズ形式から、最初から最後までしっかり問題を読まないと設問に引っかかってしまう運転免許筆記試験に代わると予想されます。

急に難しく変わるのだったら、予備校や塾へ通わせないと解けないじゃない。

そんなに難しく考えなくても大丈夫ですよ。

もちろん予備校では対策は万全ですが、高校では思考力・判断力・表現力を踏まえた授業は前々から取り組んでいます。

高校の学習指導の変化

文部科学省では、社会的にグローバル化の急速な情報化と技術革新によって、子供たちの社会に必要な資質や能力を引き出す学習指導要領の改訂を行っています。

ここで、高等学校の学習指導要領の改訂の基本的な考え方を抜粋します。

○ 教育基本法、学校教育法などを踏まえ、これまでの我が国の学校教育の実践や蓄積を活かし、子供たちが未来社会を切り拓くための資質・能力を一層確実に育成。その際、子供たちに求められる資質・能力とは何かを社会と共有し、連携する「社会に開かれた教育課程」を重視。
○ 知識及び技能の習得と思考力、判断力、表現力等の育成のバランスを重視する現行学習指導要領の枠組みや教育内容を維持した上で、知識の理解の質をさらに高め、確かな学力を育成。
○ 高大接続改革という、高等学校教育を含む初等中等教育改革と、大学教育改革、そして両者をつなぐ大学入学者選抜改革の一体的改革の中で実施される改訂。

出典:「平成29・30年改訂 学習指導要領 高等学校学習指導要領の改訂のポイント」文部科学省より引用

2段落目にも書かれているように、高校の指導ではもともと「知識」や「技能」の習得と「思考力」「判断力」「表現力」等の育成のバランスを重視する学習指導で枠組みされており、改訂ではこれに知識理解の質の向上と確かな学力の育成を掲げています。

 

センター試験では今まで高校で行われていた思考力・判断力・表現力を測るすべがなかったのですが、大学入試共通テストではその部分を補っいます。

そうだったんですね。じゃあ、高校の授業をしっかり受けていれば解ける問題なのですね。

そういうことにはなりますが、学校によってどこまで取り組んでいるかはまちまちです。

「高等学校学習指導要領のポイント」の全文はこちらを参照してください。

出題のコンセプト

まずは出題のコンセプトは次の二つになります。

  • 思考力を測る問題
  • 生活環境を想定した問題

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思考力を測る問題

複数の問題や資料を読み解き、情報を組み合わせて解答させるなどの問題となります。

これを数学で簡単に説明すると社会の問題と国語の問題をミックスした形で、数学を解くような、なんとも難解な問題となっています。そのため、60分以内で解くには時間が足りないため、数学Ⅰ・数学Aの試験時間が10分延長となり、70分が試験時間となりました。

実際に共通テストの試行調査で高校2年生3年生に解いてもらったところ、時間が足りなかったという意見が多かったそうです。

試行調査の問題では、複数のデータをもとに2次関数の式を立てて解かせています。資料を読みとり、自分で考えて解答するため時間がかかったそうです。

問題自体にボリュウームが上がり、始まりが資料を読み取る社会の試験から数学への問題へ移行するので、初めの問題文を飛ばし、答えに取り掛かることは出来ず、思考力が試されます。

生活環境を想定した問題

言語や探求心、高校生活や日常生活を想定した問題がとなります。

この想定で大きく変更されるのが英語の問題です。

センター試験では、リーディングの試験が主でリスニングが副で捉えていましたが、共通テストからはリーディングもリスニングも50:50の重要度に変更されました。

リーディング リスニング
センター試験 200点 50点
共通テスト 100点 100点
変更点 発音・アクセント・文法・語句整序がなくなった 4問から6問に増えた

特に、リーディングでは第1問の「発音・アクセント」と第2問の「文法・語句整序」がなくなり、第1問から「文章読解」のみに変更されたことで、一時的に知識を詰め込めば解けることはなくなりました。

また、リーディングは4問から6問に増え、尚且つセンター試験では音声が2回読まれていたところ、6問中4問が1回のみで解答することに変更されました。

リスニングの重要性に特化したテスト問題になりますので、普段から英語を耳で慣れていかなくてはなりません。

他は大きな変更はなく、マークシート方式であること。また、高等学校の学習指導要領に基づく学習範囲からの出題されるということで、出題教科や科目には変更はありません。

ただし、解答が前の問題とを連動して併せて正解とする連動型問題や答えがひとつとは限らない問題など、工夫が施されています。

共通テスト対策の学習方法

実際にどんな勉強をさせたらよいでしょう。

 

初めにもお伝えしたように、今まで通りで問題ないです。ただし親御さんもサポートが必要です。そのサポートとは、お子さんと常に社会について話し合うことです。政治、経済などは親子で話すことはないかもしれませんが、そういったテーマはやはり考える力を養います。

【ブログ紹介】

子供との対話に距離を感じたら3つを意識することで悩み解決

インプットとアウトプット

知識の定着を目指しましょう。思考力や判断力の力を身につけることも大事ですが、知識があってこその思考力です。

英語を例にすると、リスニングができなければ意味がないと、単語を覚えずにリスニングばかり学習しても上達しません。やはりベースとなる単語や文法の知識が必要で、高校1年生レベルはクリアを目指しましょう。レベルをわかりやすく表現すれば、英検では準2級、TOIECで400点以上の合格が必要です。

もし、英語の勉強が苦手なら、やはり自前での勉強では限界があります。その場合のひとつとして、オンラインで学ぶ方がハードルが低く、またその子のレベルに合わせて学べます。英検や大学受験と目的とするひとつとして参考にしてみてください。

インプットで知識の定着を目指し、アウトプットで問題演習や過去5年分の過去問を解いて、また、足りない部分をインプットする。これの繰り返しが必要で、地道な努力が実を結びます。

私の甥は国立の一流大学を現役で合格し、その大学で大学院まで行きましたが、その勉強方法は至ってシンプル。徹底的に教科書を覚えることでした。全く参考書を使わず、教科書のみで全ての一流大学を合格しました。

その甥が行っていた言葉は「すべての答えは教科書に書いてある。教科書を制覇することが大学受験を制する」と言っていました。

受験生は周囲の言葉で気持ちが揺れますが、信念をもって勉強することが大切です。

考えることを意識する

共通テストの真の目的は、情報化した社会の進展やグローバルの社会を迎えることで、自ら問題を発見し、他者と協力して解決していくための資質や能力を育むことを必要としています。

そういった意味では、様々な社会を学び考えることが重要で、与えられたことを答えられれば、合格するという社会は通用しなくなっています。

私は人事の仕事をしていますが、最近ではこの考える力が衰えているように感じています。以前は上司から指示されたことをソツなくこなし、利益を上げることが絶対条件で、それをクリアすれば昇格出来た社会でした。

個の実力よりも組織を重んじ、絶大なリーダーを中心にまとめ上げることが、会社の成長につながっていましたが、近年ではその絶大なリーダーはパワハラへと変化し、指示待ちの社員は、社会の変化に対応できず、会社を辞めることが多くなっています。

もし、お子さんとの会話のなかで、「こうだったんだ」結果だけを返答した場合、結果に至った経緯として「どうしてそうなったの?」と質問してあげてください。そうすることで考える力を養います。


まとめ

大学入試共通テストとは、基礎的な学習の達成を測り、「知識」や「技能」の習得に「思考力」「判断力」「表現力」のバランスを重視するテストとなっています。そのために「思考力を測る問題」や「生活環境を想定した問題」がポイントとして出題されています。

勉強方法は、教科書を中心としたインプットと過去問を中心としてアウトプットで知識技能を学び、生活の中で意識して考えるとこで、思考力や判断力、表現力が見に着きます。

卓上で参考書を広げるだけが受験勉強ではなく、会話や常日頃の生活から「どうして」「なぜ」という疑問を常に持ちづづけそれを調べることが大学受験を成功させるカギであることを、そして、その環境を作ることが親としての使命であることを今一度意識てみてください。



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